大学事典 「政治経済学部」の解説
政治経済学部
せいじけいざいがくぶ
早稲田大学は前身である東京専門学校の創設時(1882年)より政治経済学科を擁し,大学令による大学昇格の際(1920年)に日本初の政治経済学部を置いた。国立大学では,かつて広島大学が政経学部を置いていたが,1977年(昭和52)に法学部と経済学部に分離独立した。2016年(平成28)現在,早稲田大学や明治大学など私立の8大学(政経学部を含む)に置かれている。なお英語圏では旧来,経済学的な研究を総称してポリティカル・エコノミー,つまり政治経済学と呼んでいたが,その主たる関心が国家の政策から法則の科学的究明へと移行するに従い,19世紀末頃から科学的なるものという意味を込めて経済学(economics)という語が用いられるようになった。一方,当然ながら現在においても経済学と政治学とを一体的ないし学際的に研究する意義を積極的に認める考え方もあり,「政治経済学」の語義は一定ではなく,また一義的でもない。
著者: 福石賢一
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報