文子天満宮(読み)あやこてんまんぐう

日本歴史地名大系 「文子天満宮」の解説

文子天満宮
あやこてんまんぐう

[現在地名]下京区天神町

間之町あいのまち通西側にあり、社殿は南面。祭神菅原道真。洛中二十五天神の一で旧村社。正式には文子天満宮神社という。社伝によれば、道真の乳母文子が、道真が配所で没したのち自宅に小祠を建てて祀ったのが起源という。しかし北野天神縁起(北野天満宮蔵)によれば、文子は「西京七条に住せし賤女」で、天慶五年(九四二)自分を北野右近馬場に祀れとの道真の託宣をうけたが、身の賤しさをはばかって、自宅に祀ったという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の文子天満宮の言及

【北野天満宮】より

…これが太宰府天満宮である。942年(天慶5),右京七条二坊の多治比文子(たじひのあやこ)が神託によって自宅の辺に道真をまつったという(現,下京区天神町,文子天満宮)。947年(天暦1),神良種(みわのよしたね)の子,太郎丸に託宣があり,北野朝日寺の僧最珍の尽力があって,同年,北野の右近衛府の馬場の地に神殿を造立した。…

※「文子天満宮」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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