デジタル大辞泉 「右近」の意味・読み・例文・類語 う‐こん【右▽近】 1 「右近衛府うこんえふ」の略。⇔左近。2 「右近の橘たちばな」の略。[補説]曲名別項。→右近 うこん【右近】[謡曲] 謡曲。脇能物。観世・宝生流。世阿弥作、観世小次郎信光加筆。鹿島の神職が、京都右近の馬場で桜葉明神と会い、共に花を賞する。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「右近」の意味・読み・例文・類語 う‐こん【右近】 [ 1 ] 〘 名詞 〙① 「うこんえふ(右近衛府)」の略。また、そこに勤務する人やそういう人を係累に持つ女性で、宮仕えした者の呼び名として用いられることもある。⇔左近。[初出の実例]「即召二左右近・左右兵衛官人等一」(出典:小右記‐天元五年(982)六月一三日)② 「うこん(右近)の橘(たちばな)」の略。[初出の実例]「春左近夏は右近が匂ふ也」(出典:雑俳・柳多留‐二八(1799))[ 2 ][ 一 ] 謡曲。脇能物。観世・宝生・金剛流。世阿彌作。観世小次郎信光改作。古名「右近の馬場」。「伊勢物語」による。鹿島の神職が京都の右近の馬場で桜葉明神の化現である美しい女と神花を賞し合う。[ 二 ] 「うこんげんざえもん(右近源左衛門)」の略。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「右近」の解説 右近 うこん ?-? 平安時代中期の歌人。藤原季縄(すえただ)の妹,一説に娘。醍醐(だいご)天皇の中宮藤原穏子(おんし)につかえる。天徳4年(960)の内裏歌合わせなどに参加。歌は「大和物語」「拾遺和歌集」などにみえる。【格言など】忘らるる身をば思はず誓ひてし人の命の惜しくもあるかな(「小倉百人一首」) 出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例