斎つ(読み)ユツ

デジタル大辞泉 「斎つ」の意味・読み・例文・類語

ゆ‐つ【斎つ】

[連語]名詞の上に付いて、神聖な、清浄なの意を表す。「斎つ桂」「斎つ爪櫛つまぐし
河上かはのへの―岩群いはむら草生さず常にもがもな常娘子とこをとめにて」〈・二二〉
[補説]一説に「いほつ(五百箇)」の音変化で、数の多い意とも。

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精選版 日本国語大辞典 「斎つ」の意味・読み・例文・類語

ゆ‐つ【斎つ】

連語〙 (「ゆ(斎)」に上代格助詞「つ」の付いたもの) 名詞の上に付いて、神聖な、清浄な、の意を表わす。「ゆつ磐群」「ゆつ爪櫛」など。
[補注]「古事記」に「湯津石村(ゆついはむら)」とある部分が「日本書紀」には「五百箇磐石」と表記されていることなどから、「ゆつ」は「いほつ(五百箇)」の変化したもので数の多いの意とする説もあるが、「五百箇」の表記は「日本書紀」編者の語源解釈であろう。

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