(読み)サカ

デジタル大辞泉 「斛」の意味・読み・例文・類語

さか【×斛】

古代体積単位。1さかは10斗(約180リットル)。こく
「稲ひと―を、銀の銭一文ひとつにかふ」〈顕宗紀〉

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精選版 日本国語大辞典 「斛」の意味・読み・例文・類語

さか【斛・積】

  1. 〘 名詞 〙 量の単位。一〇斗(約一八〇リットル)を一斛(さか)にあてる。石(こく)
    1. [初出の実例]「百姓殷に富めり、稲斛(サカ)に、銀銭一文をかふ」(出典日本書紀(720)顕宗二年一〇月(図書寮本訓))
    2. 「百積(ももさか)の船かぐり入るやうらさし母はとふともその名はのらじ」(出典:万葉集(8C後)一一・二四〇七)

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普及版 字通 「斛」の読み・字形・画数・意味


11画

[字音] コク
[字訓] ます・はかる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は角(かく)。〔説文十四上に「十斗なり」とあり、また石(こく)ともいう。南宋末に五斗を斛、十斗を石といった。

[訓義]
1. ますめ、十斗。
2. ます。
3. はかる。

[古辞書の訓]
立〕斛 ナヲ

[熟語]
斛舟・斛斛斗斛面
[下接語]
升斛・斗斛

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世界大百科事典(旧版)内のの言及

【石】より

…升の倍量単位で,10斗,すなわち100升に等しい。中国の漢の時代に10斗に等しい容量の単位を斛(こく)と定め,石(せき)は120斤=4鈞(きん)に等しい質量の単位であったが,宋の末に至り5斗を斛とし,10斗を石(せき)とした。ただし5斗を斛とする習慣は古く,宋代以前にさかのぼる。…

【度量衡】より

… なお度量衡に対応する西欧語は,英語weights and measures,フランス語poids et mesures,ドイツ語Mass und Gewichtなどであって,質量(weights,poids,Gewicht)と長さ・体積(measures,mesures,Mass)との並列という表現になっている。
【史上の度量衡】
 中国の《書経》の後につけられた注疏(ちゆうそ)を見ると,〈度はこれ丈尺,量はこれ斛斗,衡はこれ斤両〉とあり,国の法制度としてこれらを等しくしておくのだといった説明がなされている。ここにいう丈,尺,斛(石とも書く)などは,ものごとを数量的に表現するための〈単位〉の呼名である。…

※「斛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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