普及版 字通 「斟(漢字)」の読み・字形・画数・意味
斟
13画
[字訓] くむ・とる・おしはかる
[説文解字]
[字形] 会意
甚(じん)+斗(と)。甚は竈(かまど)(匹の部分)の上に、烹(ほうじん)の器をすえた形。の初文。斗は斗。〔説文〕十四上に「(く)むなり」とし、甚(じん)声とするが、鍋と斗勺をならべた字であるから、会意とすべきである。〔説文〕は甚五上を甘匹、男女相楽しむ意とし、字の形義をえていない。汁気のものをくみとるのを斟、酒をくむを酌、その加減を考えることを斟酌という。
[訓義]
1. くむ、くみとる、とる。
2. おしはかる、加減を考える、加減する。
3. ふやす、ます、したたる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕斟 クム・ハカル・カナフ 〔字鏡集〕斟 カゾフ・タシナ・カナフ・ハカル・コトゴトク・ノム・クム・トル
[語系]
斟tjim、瀋thjimは声近く、瀋は汁物をいう北方の語。汁tjipと同系の語である。
[熟語]
斟誨▶・斟裁▶・斟剤▶・斟瀉▶・斟酌▶・斟勺▶・斟酒▶・斟▶・斟問▶・斟量▶
[下接語]
盈斟・献斟・孤斟・行斟・細斟・自斟・酌斟・小斟・数斟・浅斟・同斟・独斟・満斟
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報