デジタル大辞泉 「手心」の意味・読み・例文・類語 て‐ごころ【手心】 1 状況に応じて加減すること。考慮して寛大に扱うこと。手加減。2 経験して得た感触が手先などに残っていること。また、身についた技。「切れ口―は良けれども」〈浄・今国性爺〉[類語]手加減・容赦・匙加減・お手盛り・手心を加える・お手柔らか・手柔らか・お情け・斟酌・酌量・酌くむ・忖度そんたく・心配り・気配り・心遣い・気遣い 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「手心」の意味・読み・例文・類語 て‐ごころ【手心】 〘 名詞 〙① 手にのこっている感じ。経験によって自然に身についたわざ。手練。てなみ。ておぼえ。わざまえ。[初出の実例]「岩はざますむあら熊のて心を見ねばや人のあだにかるらん〈藤原信実〉」(出典:新撰六帖題和歌(1244頃)二)「横になぐる太刀音に〈略〉きれ口手心は良けれ共あばら三枚かかったり」(出典:浄瑠璃・唐船噺今国性爺(1722)上)② ( ━する ) ほどよく加減をすること。また、その加減。手加減。[初出の実例]「義家云、さほどのものの誠不レ可レ過レ之云々。さやかにてありなむとて打帰了。此事を手心とはいひけるなり」(出典:古事談(1212‐15頃)四)「歴史地理なんてものは〈略〉手心で辛くも易くも点を附けられる」(出典:社会百面相(1902)〈内田魯庵〉学生) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例