斧の柄朽つ(読み)オノノエクツ

デジタル大辞泉 「斧の柄朽つ」の意味・読み・例文・類語

おの

《「述異記」にみえる爛柯らんか故事から》何かに心を奪われているうちに思わず長い時間を過ごしてしまうことのたとえ。→爛柯らんか

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精選版 日本国語大辞典 「斧の柄朽つ」の意味・読み・例文・類語

おの【斧】 の 柄(え)=朽(く)つ[=朽(くた)す]

  1. ( 晉の王質が山中仙童囲碁を見ていたが、一局終わらないうちに、手にした斧の柄が腐ってしまい、村に帰ると、もとの人はすでに亡くなっていた、という「述異記」に見える爛柯(らんか)の故事から ) 僅かな時間と思っているうちに、長い年月を過ごすことのたとえ。何かに気をとられていて、あっという間に時間が過ぎてしまうことのたとえ。
    1. [初出の実例]「豈に法の庭に斧柄(ヲノノエ)(くち)(ざ)らめや」(出典:東大寺諷誦文平安初期点(830頃))
    2. 「ふるさとはみしごともあらずおののえのくちし所ぞこひしかりける〈紀友則〉」(出典:古今和歌集(905‐914)雑下・九九一)

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