ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「新宮涼庭」の意味・わかりやすい解説
新宮涼庭
しんぐうりょうてい
[没]嘉永7(1854).1.9. 京都
江戸時代後期の蘭方医,儒者。名は碩,号は駆竪斎または鬼国山人。初め漢方を学んだが,文化 10 (1813) 年長崎に出て蘭学および蘭方を学ぶ。文政2 (19) 年京都で開業しながら儒学を学び,天保 10 (39) 年南禅寺に学塾順正書院を設け,医学を教授するほか,毎月儒者を招いて一般の無料聴講を許した。南部藩の求めに応じて財政立直しのために著わした『破レ家ノツヅクリ話』は経済編,政事編,吏術編から成り,彼が一流の経済人でもあったことを示している。著書はほかに『西遊日記』『窮理外科則』など。伝記に『鬼国先生言行録』がある。
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