新居ノ渡
にいのわたし
近世、新居村と仁淀川東岸を結ぶ渡場は二ヵ所あった。新居の上ノ村と西畑村(現吾川郡春野町)の間の十文字ノ渡(今渡)および新居の甫淵と仁ノ村(現春野町)間の仁淀川河口を横断する仁ノノ渡である。前者は高知城下と宇佐村を結ぶ最短コース上にあり、普通新居ノ渡という場合、この十文字ノ渡をさすようである。すでに天正一七年(一五八九)の新居庄地検帳に「古津」の小字がみえ、近接した「ヲロノ内」に渡守が三〇代の居屋敷と一反歩の給地を与えられている。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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