新渡(読み)シント

デジタル大辞泉 「新渡」の意味・読み・例文・類語

しん‐と【新渡】

《「しんど」とも》
新しく外国から渡来したこと。また、そのもの。
「数万貫の銭貨、―の唐物からもの等、美を尽くして」〈太平記・三九〉
今渡いまわた

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「新渡」の意味・読み・例文・類語

しん‐わたり【新渡】

  1. 〘 名詞 〙 近い時期に輸入されたもの。古渡(こわたり)に対して、特に江戸時代にはいって輸入されたものをいう。今渡(いまわた)り。
    1. [初出の実例]「どふりで新渡(シンワタ)りの書物に、京色里町中はやり歌ふぐ汁やめてほしいと言標題があるぜへ」(出典洒落本・讚極史(1789‐1801))

しん‐と【新渡・新度】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「しんど」とも )
  2. 外国からあらたに渡来したこと。また、そのもの。特に、中国渡来のものをさす。
    1. [初出の実例]「新渡之名香、可拝領候」(出典:新札往来(1367)上)
  3. 新しくできた渡し場。〔蘇軾‐送欧陽季黙赴闕詩〕

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世界大百科事典(旧版)内の新渡の言及

【名物裂】より

…今日数多く残っている名物裂帖は,そうした裂の勉強帖としての役割も果たしていたと思われる。時代区分としては,〈極古渡(ごくこわたり)〉(14世紀ころ),〈古渡(こわたり)〉(15世紀),〈中渡(なかわたり)〉(16世紀前半),〈後渡(のちわたり)〉(16~17世紀),〈新渡(しんと)〉(17世紀)という設定がなされるが,現実には小裂の時代の判別はきわめて難しく,また〈極古渡〉に属するものは非常にまれである。したがって明代中期(15~16世紀)くらいのものまでを一般に〈古渡〉と称している。…

※「新渡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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