方上郷(読み)かたのうえごう

日本歴史地名大系 「方上郷」の解説

方上郷
かたのうえごう

和名抄刊本・高山寺本ともに「方上」と記す。「日本地理志料」では「訓闕、当読云加多乃倍」とあるが、「大日本地名辞書」は「かたのうへ」と読む。現在は「かたがみ」と通称する。元慶二年(八七八)夷俘反乱について記した「三代実録」同年七月一〇日条には、反乱に蜂起した賊地としてあげられた一二ヵ村のなかに、つつみ姉刀あねたち方上かたがみがある。堤は井川いかわ(現南秋田郡井川町)に、姉刀はその南の飯田川いいたがわ(現南秋田郡飯田川町)に、方上は大久保おおくぼにあてられている(→南秋田郡。その中の方上村が方上郷の起りで、堤・姉刀などの村を加え方上郷が成立したと思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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