方諸（読み）ほうしょ

精選版 日本国語大辞典

ほう‐しょハウ‥【方諸】

1. 〘 名詞 〙 月から水をとるという鏡。銅盤を月下に置き、溜まった露を月から得たと考えたもの。
   1. [初出の実例]「眼光照_レ己、方諸之紫名相伝」(出典：本朝文粋（1060頃）三・神仙〈都良香〉)
   2. 「磁石の鉄をすひ、方諸水を生ずる如し」(出典：雑談集（1305）九)
   3. [その他の文献]〔周礼注‐秋官・司烜氏〕

方諸の補助注記

一説に、「方諸」は大蛤で、満月の時にこれを月下に置けば水を生じるからという。

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【方諸】ほう（はう）しよ

鏡。〔周礼、秋官、司氏〕鑒を以て水をに取る。〔注〕鑒はの屬なり。水を取るは、世に之れを方と謂ふ。

字通「方」の項目を見る。

出典　平凡社「普及版 字通」