方財島(読み)ほうざいじま

日本歴史地名大系 「方財島」の解説

方財島
ほうざいじま

岡富おかとみ村の東、五ヶ瀬川河口の島。現延岡市方財町。「日向地誌」には岡富村の字地で元禄(一六八八―一七〇四)以後に分村したと考えられるとみえるが、日向国覚書、延享四年(一七四七)の延岡藩領郷村高帳、天保郷帳にも村名の記載はなく、江戸時代を通じて公的には岡富村に含まれていた。文化一二年(一八一五)の村々本新高書上(内藤家文書)に岡富村二千二七石余のうちとして方財島三斗八升余とみえる。しかし三浦氏時代の御先代除高覚(九津見家文書)に方財庄屋七郎右衛門がみえ、新地畑一反を給され、屋敷地畑一反三畝余が除地となっており、領内では実質的に独立村として扱われていたと思われる。延享四年の御城付給地給米并屋鋪高帳(内藤家文書)でも方財島庄屋七右衛門がみえ、屋敷高二斗九升余・給地高新高六斗であった。

有馬家中延岡城下屋敷付絵図(明治大学刑事博物館蔵)では、城下東方、長浜ながはまとみえる地と陸続きの砂嘴状島で、茶屋二軒・小夫屋敷一六・庄屋一、ほかに安藤次郎介・同助右衛門の屋敷がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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