県北最大の河川で一級河川。源流域の五ヶ瀬町
本流(幹川)は源流域から北流し、いったん熊本県
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宮崎県北部を流れる川。熊本県境の九州山地の向坂山付近に源を発して北流したのち,南東に流れて延岡市で日向灘に注ぐ。幹川流路延長106km,全流域面積1820km2。ほぼ川に沿って高千穂線(2007~08年に全線廃止),国道218号線が走る。五ヶ瀬の名は,上流から高千穂町の吐ノ瀬(とのせ),窓ノ瀬,あららぎの瀬,日之影町の綱ノ瀬,延岡市の大瀬の五つの瀬をとったという。支流は南側の分水嶺がせまっているため右岸よりも左岸によく発達する。左岸のおもな支流は上流から岩戸川,日之影川,綱ノ瀬川,祝子(ほうり)川などで,九州山地の走向に沿い南西方向に平行して並ぶ。この河谷は,浸食の進んだ谷に阿蘇火山の高熱の火山灰が堆積して形成された溶結凝灰岩を川が再び浸食してできた地形が特色で,蘇陽峡,高千穂峡,岩戸峡などの深い峡谷に見られる赤色の柱を立てたような柱状節理の絶壁がその典型である。高千穂町一帯では本支流の峡谷の上部,標高300~400m付近に緩斜面が発達する。中でも中心集落の三田井は本流沿いにまとまって広がる緩斜面に立地し,四方にバス路線が通じる内陸交通の要地であり,1972年に開通した高千穂線の終点ともなっていた。この川の谷には同じ県内の耳川上流の椎葉や一ッ瀬川上流の米良の谷にあるような落人伝説は見られず,三田井,岩戸地区に日本の建国に関する神話,伝説があるのが特色である。地質,地形の関係で大きなダムは建設できないが,水力発電による電気は河口の延岡の化学工業などに利用されている。
執筆者:下村 数馬
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宮崎県北部、五ヶ瀬町の九州山地に源を発し、東流して延岡市(のべおかし)で日向灘(ひゅうがなだ)に注ぐ川。一級河川。延長106キロメートル、流域面積1820平方キロメートル。上流部は熊本県を含み、蘇陽(そよう)峡や高千穂(たかちほ)峡などの深い峡谷をなす。いずれも阿蘇(あそ)火山の噴出した大量の溶結凝灰岩の台地を侵食してつくられた。上流域で、岩戸(いわと)川、日ノ影(ひのかげ)川、綱ノ瀬(つなのせ)川などの支流を集める。河口は北(きた)川、祝子(ほうり)川と合流して延岡平野の複合三角州をつくる。延岡市では、本流と南の大瀬(おおせ)川に分流して広い川中島がある。延岡市の旭化成(あさひかせい)化学工場群は、五ヶ瀬川水系の豊富な水と水力発電を立地条件とし、同水系最大出力7.2万キロワットのうち旭化成が4.2万キロワットを占めている。中流部はアユ簗漁(あゆやなりょう)が盛ん。なお、五ヶ瀬とは、上流から吐(と)ノ瀬・窓ノ瀬・あららぎノ瀬(高千穂町)、綱ノ瀬(日之影町)、大瀬(延岡市)の五つの瀬をとってつけた名という。
[横山淳一]
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[1973~ ]プロ野球選手。愛知の生まれ。本名、鈴木一朗。平成3年(1991)オリックスに入団。平成6年(1994)、当時のプロ野球新記録となる1シーズン210安打を放ち首位打者となる。平成13年(...
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