最新 地学事典 「於福プルトン」の解説
おふくプルトン
於福プルトン
Ofuku pluton
山口県美祢市於福地域に分布し,トーナル岩,花崗閃緑岩,花崗岩およびアプライト岩脈から構成されるイルメナイト系の正累帯プルトン。本プルトンを構成する岩石はトーナル岩質マグマが分別結晶作用によって花崗岩やアプライトまで分化した。早期ではハイパーシン,角閃石および斜長石が,後期では黒雲母と斜長石の分別があった。K-Ar年代は角閃石で97〜99Ma,黒雲母で98〜101Ma。周辺の石灰岩に鉱化作用をもたらし,大和鉱山,山上鉱山および福嶺鉱山を形成した。特に於福プルトンは流体包有物を多く含み,気液2相包有物,もしくはNaClとKClの塩類の娘鉱物を含む3相包有物が存在する。このことから本プルトンは,サブソリダスにおいて活発な沸騰現象によって高塩濃度流体が発生し,そこに塩化物の錯体が生じ,金属元素が濃集することで鉱床形成に寄与した。参考文献:Y.Sasaki et al. (2016) Res.Geol., Vol.66: 85
執筆者:今岡 照喜
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

