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黒雲母 くろうんもbiotite

翻訳|biotite

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

黒雲母
くろうんも
biotite

含水ケイ酸塩鉱物。六角板状結晶で,褐色ないし黒色を呈する。比重 2.7~3.3,硬度 2.5~3。かなり広い温度条件で安定な鉱物で,カリウムに富む種々の火成岩変成岩の主成分鉱物として産する。雲母は次の4つの端成分から成る固溶体で,これらの端成分が適量混合したものが普通の黒雲母。 (1) 金雲母成分 K2Mg6(Si6Al2O20)(OH)4 。 (2) アンナイト成分 K2Fe6(Si6Al2O20)(OH)4 。 (3) イーストナイト成分 K2Mg5Al(Si5Al3O20)(OH)4 。 (4) シデロフィライト成分 K2Fe5Al(Si5Al3O20)(OH)4

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百科事典マイペディアの解説

黒雲母【くろうんも】

火成岩,結晶片岩,片麻岩,ペグマタイトなどに広く分布している雲母で,K2(Fe,Mg)6Si6Al2O2(/0)(OH,F)4とK2(Fe,Mg)5AlSi5Al3O2(/0)(OH,F)4の固溶体。
→関連項目白雲母

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世界大百科事典 第2版の解説

くろうんも【黒雲母 biotite】

雲母のうちでは,最もふつうのものの一つ。金雲母KMg3(Si3Al)O10(OH)2とアナイトannite KFe3(Si3Al)O10(OH)の間の固溶体であるが,Fe,MgをAlで置換したものも多い。このほか,Fe,MgをMn,Fe3+,Ti4+で置換したもの,KをNaで,OHをFで置換したものなど,きわめて複雑な化学組成をもつ。基本単位層1層の単斜晶系のものがふつうであるが,2層単斜晶系,3層三方晶系のほか31層までのポリタイプが知られている。

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大辞林 第三版の解説

くろうんも【黒雲母】

雲母の一種である鉱物。鱗状または六角板状の結晶。薄くはがれやすく黒緑色ないし黒褐色のガラス状光沢がある。火成岩・変成岩の造岩鉱物として広くみられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

黒雲母
くろうんも
biotite

雲母の一種。普通鱗片(りんぺん)状結晶であるが、しばしば板状あるいは短柱状の結晶を示す鉱物。断面はほぼ六角形を示す。多型polytype(層状の構造をもつ鉱物のうち単位層の積み重ねの方向の周期が異なるもの)があり、単斜晶系のものがもっとも普通で、六方(三方)晶系のものも知られている。造岩鉱物として広く産出する。花崗(かこう)岩、花崗岩質ペグマタイト、閃緑(せんりょく)岩、斑糲(はんれい)岩、安山岩など各種火成岩中に普通に産する。また、片麻岩、結晶片岩、泥質岩起源のホルンフェルスなどにもよくみられる。現在は雲母グループの再定義により、鉱物学上は黒雲母という種名はない。黒雲母はおもに金雲母と鉄雲母の中間成分のもので、Mg>Fe2+の場合は金雲母、Fe2+>Mgの場合は鉄雲母とよばれる。またアルミニウムより3価の鉄が多い場合は別の種類として分類される。英名は、雲母の光学的研究を行ったフランスの物理学者ビオJ. B. Biotにちなみ命名された。[松原 聰]

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世界大百科事典内の黒雲母の言及

【雲母】より

…層間にCaなど2価の陽イオンの入ったものはゼイ(脆)雲母と呼ばれている。
[おもな種類と理想化した化学組成]
(1)二・八面体雲母 白雲母muscovite KAl2(Si3Al)O10(OH)2 ソーダ雲母paragonite(ナトリウム雲母,パラゴナイトとも呼ぶ)NaAl2(Si3Al)O10(OH)2(2)三・八面体雲母 金雲母phlogopite KMg3(Si3Al)O10(OH)2 黒雲母biotite K(Fe,Mg)3(Si3Al)O10(OH)2 アナイトannite KFe3(Si3Al)O10(OH)2 イーストン石eastonite  KMg2.5Al0.5(Si2.5Al1.5)O10(OH)2 シデロフィライトsiderophyllite  KFe2.5Al0.5(Si,Al)O10(OH,F)2 鱗雲母lepidolite(紅雲母,リシア雲母,レピドライトとも呼ぶ)KLi2AlSi4O10F2からK(Li,Al)2.5(Si,Al)(OH,F)2
[結晶学的および鉱物学的性質]
 雲母は平板状にわれやすく,六角板状に近い外形を示すが,他の結晶面はあまり発達しない。また双晶していることが多い。…

【雲母】より

…層間にCaなど2価の陽イオンの入ったものはゼイ(脆)雲母と呼ばれている。
[おもな種類と理想化した化学組成]
(1)二・八面体雲母 白雲母muscovite KAl2(Si3Al)O10(OH)2 ソーダ雲母paragonite(ナトリウム雲母,パラゴナイトとも呼ぶ)NaAl2(Si3Al)O10(OH)2(2)三・八面体雲母 金雲母phlogopite KMg3(Si3Al)O10(OH)2 黒雲母biotite K(Fe,Mg)3(Si3Al)O10(OH)2 アナイトannite KFe3(Si3Al)O10(OH)2 イーストン石eastonite  KMg2.5Al0.5(Si2.5Al1.5)O10(OH)2 シデロフィライトsiderophyllite  KFe2.5Al0.5(Si,Al)O10(OH,F)2 鱗雲母lepidolite(紅雲母,リシア雲母,レピドライトとも呼ぶ)KLi2AlSi4O10F2からK(Li,Al)2.5(Si,Al)(OH,F)2
[結晶学的および鉱物学的性質]
 雲母は平板状にわれやすく,六角板状に近い外形を示すが,他の結晶面はあまり発達しない。また双晶していることが多い。…

※「黒雲母」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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