於美阿志神社(読み)おみあしじんじや

日本歴史地名大系 「於美阿志神社」の解説

於美阿志神社
おみあしじんじや

[現在地名]明日香村大字檜前

檜前ひのくま集落南東端の丘上に鎮座。社地は檜隈ひのくま寺跡である。阿知使主あちのおみを祀り、「延喜式」神名帳高市たかいち郡の「於美阿志神社」に治定(大和志)。旧村社。於美と使主、阿志と阿知の音相似により、阿知使主(阿智王)祭神としたと思われる。阿知使主は後漢霊帝の曾孫で倭漢直の祖と伝え、応神天皇の時に一七県の人夫を率いて渡来、「高市郡檜前村」に住した(「続日本紀」宝亀三年四月二〇日条)。「五郡神社記」には、於美阿志神社は磐橋いわはし神社とも称し、高市郡久迷くめ郷にあって、高市連・奄知造らの祖天目一箇神を祀るとある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の於美阿志神社の言及

【檜隈寺】より

…江戸時代になると,十三重石塔(重要文化財)だけを残す荒れ果てたようすが,本居宣長の《菅笠日記(すががさのにつき)》(1772)からうかがわれる。1907年(明治40)東漢氏の祖阿知使主(あちのおみ)を祭る於美阿志(おみあし)神社が寺跡に移された。【中井 真孝】。…

※「於美阿志神社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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