日方江村(読み)ひかたえむら

日本歴史地名大系 「日方江村」の解説

日方江村
ひかたえむら

[現在地名]富山市日方江

おお村の東、北は富山湾に面し、神通川と常願寺川のほぼ中間にある。集落北側の海岸沿いを加賀藩主往還路(北陸街道)が通り、現在は東隣の浜黒崎はまくろさきから続く松並木がわずかに昔日の面影をとどめる。「越中志徴」が引く郷村名義抄によると、当村は往古長榎ながえのき村領の内で、日の出の方へ村立てしたのが村名の由来と伝える。「越後下向日記」によると、延徳三年(一四九一)三月一四日に冷泉為広が「ヒカタイ」を通過しているが、これは当地のことであろう。天正一一年(一五八三)二月二八日の上杉景勝契約状(東京大学史料編纂所蔵杉原謙文書)によると、寺嶋民部左衛門旧領の「ひかたへなかえの木一円」などが勲功の賞として大関親憲に与えられている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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