日本大百科全書(ニッポニカ) 「日本糖尿病療養指導士」の意味・わかりやすい解説
日本糖尿病療養指導士
にほんとうにょうびょうりょうようしどうし
日本糖尿病療養指導士認定機構が認定する専門資格。糖尿病治療とその療養指導全般に関する正確かつ高度で幅広い専門知識をもち、医師の指示のもとで患者に熟練した療養指導を行う専門医療従事者である。CDEJ(Certified Diabetes Educator of Japan)と略称される。糖尿病治療にもっともたいせつなのは自己管理(療養)であり、患者の糖尿病セルフケアの支援を医療法で定める各医療職の業務に沿って行う。
療養指導を適切に行うためには職種間の連携によるチーム医療もたいせつな要素で、CDEJはそうした各職種をつなぐ役割も担っている。受験資格があるのは看護師、管理栄養士、薬剤師、臨床検査技師、理学療法士(2004年度までは准看護師と栄養士も含まれていた)で、既定の条件を満たす医療施設で、過去10年以内に2年以上継続して糖尿病患者の療養指導業務に従事し、通算1000時間以上の療養指導を行った熟練した経験も必要とされる。資格を得るには日本糖尿病療養指導士認定機構が主催する講習会を受講したのち、認定試験に合格する必要がある。2001年(平成13)に初めての認定試験が行われ、2016年6月時点でおよそ1万9000人が有資格者として登録されている。認定資格は5年ごとの更新制となっており、この間の一定期間に実務を継続して新たな症例を経験し、講習や研修を習得することなどが条件となっている。
[編集部 2018年2月16日]