コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

薬剤師 やくざいし

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

薬剤師
やくざいし

日本では,薬剤師法 (昭和 35年法律 146号) に基づき,厚生大臣が認可する国家資格職の一つ。免許は薬剤師国家試験合格者について,薬剤師名簿に登録することで与えられ,免許証が交付される。「調剤医薬品の供給その他薬事衛生」を担当することで「公衆衛生の向上及び増進に寄与し」「国民の健康な生活を確保する」ことがその任務である。なお薬事法によって,薬局の管理責任者として必ず薬剤師がおかれなければならないと定められている。日本で薬剤師の名称が初めて現れたのは 1889年施行の「薬律」で,このとき新たに薬剤師資格試験制度が採用された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

デジタル大辞泉の解説

やくざい‐し【薬剤師】

薬剤師法に基づき、医薬品の調合・供給、その他の薬事衛生に携わる技術者。国家試験に合格し、厚生労働大臣の免許を受ける。
[補説]学校教育法薬剤師法の改正に伴い、平成18年度(2006)から、薬剤師養成のための薬学教育の年限が4年から6年に延長された。
作品名別項。→薬剤師

やくざいし【薬剤師】[作品名]

《原題、〈イタリア〉Lo Spezialeハイドンのイタリア語によるオペラ。全3幕。1768年にハンガリーのエステルハージ宮殿で初演。台本はゴルドーニ。18世紀のイタリアを舞台に、初老の薬剤師が後見人となっている若い女と結婚しようと画策する喜劇的作品。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディアの解説

薬剤師【やくざいし】

調剤,医薬品の供給,その他薬事衛生をつかさどる者。薬剤師法(1960年)により業務が規制されている。おもな実務は医師,歯科医師,獣医師の処方箋(せん)による調剤のほか,入院患者,在宅療養患者への服薬指導,服薬効果の評価など,医薬の適正使用を目ざす情報の管理伝達を任務としている。
→関連項目医薬分業処方箋

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典 第2版の解説

やくざいし【薬剤師 pharmacist】

調剤,医薬品の供給その他,薬事衛生をつかさどることを業とするもの。その資格,身分,業務内容は薬事法,薬剤師法および医療法に定められている。薬事衛生とは,調剤,医薬品の製造,保存,管理,試験,鑑定,販売授与を含むほか,薬剤師がなす食品衛生,水質検査等,環境衛生,犯罪の化学的鑑定その他,公衆衛生の薬学的・衛生学的行為を含んでいる。薬剤師の資格を得るためには,大学令による大学薬学部あるいは薬科大学において,文部省の薬学教育基準に定められた所定の単位を取得したもののみが受験資格を有し,薬剤師国家試験に合格しなければならない。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

やくざいし【薬剤師】

薬剤師法に基づき、医薬品の調剤・製造・供給その他薬事衛生に従事する者。薬剤師国家試験の合格者で、厚生労働大臣の免許を受ける。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

薬剤師
やくざいし
pharmacist

一定の資格をもって薬学の研究および実務に従事し、医師の処方箋(しょほうせん)によって医薬を調合するほか、一般人に医薬品を販売する者をいう。その内容については薬剤師法および薬事法によって規制されている。現行の薬剤師法は1960年(昭和35)8月10日法律第146号として公布、翌年2月1日から施行されたもので、薬剤師の任務、免許、免許の条件、薬剤師名簿、登録および免許証の交付、免許の取消しのほか、届出、試験、業務、罰則などが定められている。
 この薬剤師法によれば「薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによって、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もって国民の健康な生活を確保するものとする」と総則でその任務が記されている。また、その資格すなわち薬剤師になるためには、学校教育法に基づく大学(薬科大学または総合大学の薬学部薬学科)において薬学の正規の課程を修めて卒業したか、外国の薬学校を卒業した者または外国の薬剤師免許証を受けた者で、厚生労働大臣が学力・技能が日本の薬学校卒業者と同等以上と認定した者が、国が行う薬剤師試験に合格し、厚生労働大臣に申請して薬剤師免許証を得なければ、薬剤師として業務を行うことはできない。ただし、未成年者、成年被後見人または被保佐人には免許が与えられないことになっている。
 また、薬剤師でない者は販売または授与の目的で調剤してはならないとし、医師・歯科医師・獣医師自らの調剤を除き、薬剤師の専業が調剤にあることが定められている。さらに、調剤に従事する薬剤師は、調剤の求めがあった場合には正当な理由がなければこれを拒んではいけないとされており、医師・歯科医師・獣医師の処方箋によらなければ販売または授与の目的で調剤してはならないが、一方、処方箋に疑義のある場合には交付した医師に問合せをする義務がある。このほか、調剤の場所、調剤された薬剤の表示、処方箋への記入、あるいは処方箋の保存や調剤録などについても定められている。
 薬剤師でなければできない業務は前述の調剤業務のほか、薬局の管理者、医薬品の一般販売業の管理者、医薬品製造業および医薬品輸入販売業の管理者、学校薬剤師、保険薬剤師、国民健康保険薬剤師があり、薬剤師であれば取得できる資格には、医薬部外品または化粧品製造(輸入販売)所の責任技術者、毒物劇物取扱責任者などがある。また、薬剤師免許証をもつ者の実社会での活動の職域は、(1)医薬品営業(製造、輸入、販売)従事者、(2)薬局開設者、(3)病院診療所勤務者、(4)開業薬局勤務者、(5)衛生行政または保健衛生業務の従事者、(6)大学における教育・研究に従事する者、(7)毒物劇物営業従事者、(8)化学工業従事者、(9)その他、となっている。[幸保文治]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の薬剤師の言及

【医薬分業】より

…医療の行為のうち,患者を診断し,適切な処方箋を発行することを医師が責任をもって行い,処方箋に基づいて誤りなく医薬品の調製を薬剤師が行い,患者に交付するという医師・薬剤師の責任分担を明確にした制度をいう。ヨーロッパでは,早くから医薬の分化の萌芽があり,6世紀の文献上にすでに〈医師が処方し,ピグメンタリウスpigmentarius(薬剤師の前身と考えられる薬種商)が調剤する〉との記述が認められる。…

【薬学】より

…そして植物学が科学として発展すると,この科学は薬局における技術を支える最も重要な科学として,徒弟教育の中に取り入れられるようになった。16世紀以後,薬剤師は分類学上の位置が確定した植物について,錬金術で練磨した諸技術を駆使して〈植物から薬の精〉を,精油やエキスの形で取り出した。さらにパラケルススのごとく,水銀などの金属類を薬剤として調製するものも出た。…

※「薬剤師」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

薬剤師の関連キーワードフリードリヒ・ヴィルヘルム・アダム・フェルディナント ゼルチュルナーマルティン・ハインリヒ クラプロート日経ドラッグインフォメーション抗がん剤治療の認定制度感染制御専門薬剤師八王子薬剤センター日本病院薬剤師会かかりつけ薬剤師薬と健康の週間慶松 勝左衛門感染対策チームBCICPS下山 順一郎コメディカル一般用医薬品日本薬剤師会丹羽 藤吉郎改正薬事法シュワーベ専門薬剤師

今日のキーワード

天網恢恢疎にして漏らさず

《「老子」73章から》天の張る網は、広くて一見目が粗いようであるが、悪人を網の目から漏らすことはない。悪事を行えば必ず捕らえられ、天罰をこうむるということ。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

薬剤師の関連情報