日笠上村(読み)ひかさかみむら

日本歴史地名大系 「日笠上村」の解説

日笠上村
ひかさかみむら

[現在地名]和気町日笠上

日笠下村の北、日笠川沿いに開けた小盆地にある。中世には一帯に日笠保が成立していた。康暦二年(一三八〇)五月八日の源将範寄進状(藤戸寺文書)によれば、「日笠村内湯屋谷堂敷」などが法泉ほうせん寺に寄進されている。湯屋谷ゆやだには「備前記」に当村の枝村としてみえ、現在くち矢谷やだにという地名が残る。寛永備前国絵図に日笠上村とみえ、正保郷帳によれば高五二一石余。「備陽記」によると田畑三七町二反余、家数一〇六・人数五二六。文化年間の「岡山藩領手鑑」によれば直高八二八石余で蔵入。二口高五八七石余・残高五一六石余、反別田一九町三反余・畑一六町余、家数一〇三で、すべて当村日蓮宗常立山長泉ちようせん寺檀家、人数四六〇、牛四三、池七(樋守給一石五升)、山一一一町余、古城跡二(帰当羅山・天皇久保)、宮一(若王子権現)、猟師鉄砲一五。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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