日米牛肉・オレンジ自由化問題(読み)にちべいぎゅうにく・オレンジじゆうかもんだい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

日米牛肉・オレンジ自由化問題
にちべいぎゅうにく・オレンジじゆうかもんだい

牛肉・オレンジの自由化をめぐる日米交渉を指す。この問題は,1971年の日米貿易経済合同委員会で,アメリカから自由化要求が提示されたことに端を発する。その後日本は幾度か輸入枠の拡大に応じてきたが,アメリカは自由化を主張交渉は進まなかった。しかし 88年6月の交渉でようやく合意に達した。その内容は,(1) 牛肉・オレンジとも 91年4月以降自由化する (果汁については 92年) ,(2) 自由化までの輸入枠を年々拡大する,(3) 現在 25%の関税率 (調整金 75%加算) を 91年度 70%,92年度 60%,93年度 50%と引き下げる,(4) 自由化後の緊急輸入制限措置は3年を限度とする,などである。これに対応して,国はミカン畑の転換や牛肉価格の安定制度の充実などの対策を進めている。

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