日米航空交渉(読み)にちべいこうくうこうしょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「日米航空交渉」の意味・わかりやすい解説

日米航空交渉
にちべいこうくうこうしょう

1952年に調印された日米航空協定は輸送能力の向上した現状にはそぐわない点が多くなった。そこで,旅客貨物両面における運航権の見直しを求める日米交渉。過去4回の交渉で日本が増便や新路線の開設などを求めてきたのに対し,アメリカは以遠権を含めた自由化を強硬に主張してきた。 1996年に交渉が再開され,貨物分野については4月,不平等をほぼ解消した内容で合意に達した。しかし6月末からの旅客分野の協議物別れに終った。焦点となった以遠権について日本側は,1959年に書かれた付属付表によるもので改正は可能であるとし,対するアメリカ側は以遠権は既得権であるとして譲らず,対日制裁を匂わせた。これに日本側も対抗措置をほのめかせて応酬した。このため貨物分野についても流動的な情勢となった。

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