砂岩などの単層の断面で、堆積(たいせき)粒子の粒径が基底から上方に向かって粗粒から細粒へと連続的に変化する層理。1回の混濁流(乱泥流)によって運搬された砕屑(さいせつ)物が、混濁流の速度が連続的に減衰するにしたがって粗粒から細粒へと順番に堆積するときに生じる。一般的には、一組の砂岩・泥岩の層で、下位から上位に向かって、粗粒砂岩→中粒砂岩→細粒砂岩→泥岩へと連続的に変化する。
混濁流堆積物が示す級化層理は、地層の上下判定に有効である。級化層理を示す地層は級化成層とよばれる。これは一般に、単層の基底の粗粒部(砂岩)では、その下位の単層の細粒部(泥岩)と鮮明な境界で接し、上位の細粒部に向かっては連続的に移り変わる性質をもつ。
[村田明広]
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報