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級化層理 きゅうかそうり graded bedding

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岩石学辞典の解説

級化層理

単層の断面で,基底から上に向かって堆積粒子の粒径が粗粒から細粒へと連続的に変化する現象.乱泥流により静水中に運搬された砕屑物は,重い粗粒子ほど速く沈降し級化成層を生じる[木村ほか : 1973].級化成層とは下部が比較的粗粒で上に向かって相対的に細粒となる地層からなる層理の型をいい,様々な形式に分けられる.(a) 理想的なもので,完全な型[Birkenmajer : 1959],連続的な型[Ksiazkiewicz : 1952],一般的な型[Kuenen : 1952]があり,地層の基盤から上部の頁岩または泥岩に向かって流度が連続的に変化するもの.(b) 中断するもので,上方への順序の中で特定の粒度の部分が欠けているもの[Kuenen : 1952].順序の中の中粒の部分が直接頁岩となるもので,途中に入る砂岩やシルト岩を欠いているもの.シュロックは堆積順序において級化成層が非級化成層と互層となるとしている[Shrock : 1948].(c) 遅延したもの[Walton : 1956]で,地層は一様であるが頂上部の厚さが非常に薄く,これは急速に粒度が減少したためである.(d) 多重のもの[Ksiazkiewicz : 1952],循環するもの[Kuenen : 1952]で,一つの地層が多くの級化層理で形成されている.(e) 逆または反対のもの[Bouma : 1962]で,上に向かって粒度が増大するもの.(f) 対称的なもの[Ksiazkiewicz : 1952]で,堆積の単位の中間部分で粒度が増大するもの.(g) 逆対称的なもの[Ksiazkiewicz : 1952]で,堆積単位の中間部分で粒度が減少するもの.
地層の粒度分布の変化を詳細な分析を基礎にして他の区分も行われている.(a) distriburion grading[Middleton : 1967]は,全体の粒度分布が細粒の級に偏っているもの.(b) coarse-tail grading[Middleton : 1967]では,荒い部分の比率が上に向かって減少し,上では粗粒のものが消滅するもの.(c) content grading[McBride : 1962]では,粒度分布の平均値が上に向って減少するが,最大の粒度の粒は変化しないもの.漸移的成層(gradational stratification)[Payne : 1942].

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デジタル大辞泉の解説

きゅうか‐そうり〔キフクワ‐〕【級化層理】

地層の断面で、ある単一の層に着目したとき、下部から上部に向かって粒の大きさが連続的に小さくなる成層構造。乱泥流が運んだ砂や泥が堆積したタービダイトコンターライトなどで見られる。級化成層。級化構造

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世界大百科事典 第2版の解説

きゅうかそうり【級化層理 graded bedding】

水や空気の淘汰作用によって,粗粒物質が下部に,細粒物質がその上部に積み重なったような堆積の配列状態をいう。粗粒物質は礫(れき)や砂の粒よりなり,水流により作られる場合はきわめて淘汰がよい。級化層理は火山噴出岩などにもみられるが,一般には乱泥流のような密度流に伴う堆積作用によって形成されることが多い。その場合,密度流に由来する種々の堆積構造,たとえばソールマークリップルマークなどを伴うのが特徴である。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

級化層理
きゅうかそうり
graded bedding

砂岩などの単層の断面で、堆積(たいせき)粒子の粒径が基底から上方に向かって粗粒から細粒へと連続的に変化する層理。1回の混濁流(乱泥流)によって運搬された砕屑(さいせつ)物が、混濁流の速度が連続的に減衰するにしたがって粗粒から細粒へと順番に堆積するときに生じる。一般的には、一組の砂岩・泥岩の層で、下位から上位に向かって、粗粒砂岩→中粒砂岩→細粒砂岩→泥岩へと連続的に変化する。
 混濁流堆積物が示す級化層理は、地層の上下判定に有効である。級化層理を示す地層は級化成層とよばれる。これは一般に、単層の基底の粗粒部(砂岩)では、その下位の単層の細粒部(泥岩)と鮮明な境界で接し、上位の細粒部に向かっては連続的に移り変わる性質をもつ。[村田明広]

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