日通寺観音堂(読み)につつうじかんのんどう

日本歴史地名大系 「日通寺観音堂」の解説

日通寺観音堂
につつうじかんのんどう

[現在地名]東区牛田新町一丁目

にい山を背にし、太田おおた川を望む地にある。英心山と号し、日蓮宗系の単立寺院。本尊十界大曼荼羅。延宝元年(一六七三)に没した広島藩三代藩主浅野綱晟の遺骸は、当時「日新館」と称する浅野家の山荘があった牛田うしたの地に葬られ、尾長おなが村の日蓮宗国前こくぜん寺が墓所を守っていた。しかし元禄四年(一六九一)国前寺は不受不施派禁圧策により寺領を没収され、これを機に浅野氏は天台宗に改宗することになったが、当時の広島には天台宗寺院がなく、賀茂郡国近くにちか(現黒瀬町)阿弥陀あみだ寺を移すことにした。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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