東区(読み)ヒガシク

デジタル大辞泉 「東区」の意味・読み・例文・類語

ひがし‐く【東区】[札幌市]


ひがし‐く【東区】[名古屋市]


ひがし‐く【東区】[広島市]


ひがし‐く【東区】[福岡市]


ひがし‐く【東区】[大阪市]


ひがし‐く【東区】[堺市]


ひがし‐く【東区】[浜松市]


ひがし‐く【東区】[新潟市]


ひがし‐く【東区】[岡山市]


ひがし‐く【東区】[熊本市]

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日本歴史地名大系 「東区」の解説

東区
ひがしく

面積:五・九二平方キロ

大阪市の中心部にあって、北は寝屋川で都島みやこじま区、大川・土佐堀とさぼり川で北区、南は南区・天王寺区に続き、東は国鉄大阪環状線を境に城東区・東成ひがしなり区に接し、西は阪神高速大阪環状線を境に西区に続く。明治一二年(一八七九)成立した。南北の主要道路として東から上町うえまち筋・谷町たにまち(府道大阪―和泉―泉南線)松屋町まつやまち(市道天神橋―天王寺線)・堺筋(府道恵美須―南森町線)御堂みどう(国道二五、二六号)、地下鉄は谷町線・堺筋線・御堂筋線が走り、松屋町筋西側を南流する東横堀ひがしよこぼり川の上を阪神高速大阪環状線が通る。東西には大川沿いの土佐堀通・本町ほんまち通、中央大通(市道築港―深江線)、高架の阪神高速大阪―東大阪線、地下鉄中央線が走る。区内は上町台地上の大阪城と大阪城公園玉造たまつくり、上町、その西方の平坦地(沖積層)船場せんば(主として北船場)の四地域からなる。

〔原始・古代〕

縄文時代前期から中期になると、大阪平野に広く浸入していた海は流入する淀川と大和川のつくる三角洲で縮小し、上町台地地方に砂洲が発達した(河内湾II)。当区東端近くは海岸線にあたり、区内唯一の縄文・弥生時代遺跡の森の宮もりのみや遺跡がある。「日本書紀」によると、大化改新に伴って孝徳朝難波長柄豊碕なにわながらとよさき宮が造営されたと考えられるが、同宮は当区上町台地上に置かれたといわれる。天武天皇・聖武天皇の時代にも同台地上に難波宮が造営され、条坊制を有する難波京の存在が想定される。難波の堀江なにわのほりえ(現大川)沿岸には外交施設があり、また摂津職も置かれたが、延暦三年(七八四)の長岡京造営などに伴って難波宮が廃されてからも、摂津国府が中世まで存続した。なお古代には西成にしなり郡・東生ひがしなり郡に属したが、その境界は明確でない。「和名抄」に載る郷のうち当区に比定されるものには西成郡郡家ぐうけ三野みの、東生郡酒人さかひとなどがあるが、いずれも確証はない。「延喜式」神名帳に載る神社では西成郡に坐摩ざま神社がある。

〔中世〕

難波宮が廃されたのち、大川筋は要津渡辺わたなべ津として賑った。四天王寺(現天王寺区)・住吉社(現住吉区)・高野山・熊野への参詣には、京都方面からは舟で渡辺に着き、渡辺より陸路をとった。


東区
ひがしく

面積:六六・六九平方キロ

福岡市の北東部に位置する。北東は糟屋かすや新宮しんぐう町、東は同郡久山ひさやま町、南東は同郡粕屋かすや町、南は博多区に接する。西は博多湾に面し、区域の北端から南西に向かって海の中道うみのなかみちが延びて同湾と玄界灘を画し、海の中道は先端で志賀しか島と接する。南部を流れる多々良たたら川が宇美うみ川を合流して博多湾に注ぎ、北東部に立花たちばな(三六七・一メートル)じようこし(一八〇メートル)三日月みかづき湖ダムがある。交通は博多湾沿岸近くをJR鹿児島本線が南北に通り、海の中道を通って湾岸を巡るJR香椎線が中央部から粕屋町方面に抜ける。ほぼ湾岸に沿って西鉄宮地岳みやじだけ線が延び、これと接続して南部からは地下鉄二号線が博多区に向かう。南東部を九州縦貫自動車道が縦断し、福岡インターチェンジがある。西端を都市高速道路一号線、沿岸部を国道三号が走り、主要地方道福岡―直方のおがた線、同志賀島しかのしま和白わじろ線などが通る。海の中道は古代から知られる景勝地で、志賀島とともに玄海国定公園に含まれている。

旧石器時代は下和白しもわじろ蒲田かまた三苫みとま永浦ながうら奈多砂丘なたさきゆうの各遺跡などでナイフ形石器段階から細石器段階の石器類が発見されている。当地域は全体に第三紀基盤の丘陵上にあり包含層が浅く、安定した出土を示す遺跡は少ない。そのなかで三苫遺跡・奈多砂丘遺跡などは海の中道につながる新砂丘下の埋没古砂丘内にある。一帯はAT火山灰層も認められ、今後の調査が期待される。


東区
ひがしく

面積:七・六八平方キロ

市の中央からやや東北寄りに位置し、守山もりやま・北・中・千種ちくさの四区に隣接する。地形上東西の二部に分れ、西部は標高二〇メートル前後の名古屋台地、東部は守山区との境を西北に流れる矢田やだ川左岸の平野で、その間は緩やかな傾斜をなしている。伊勢湾が台地の北方まで深く入込み、その縁辺に長久寺町ちようきゆうじまち貝塚がある。これを中心に片山神社かたやまじんじや遺跡や旧学芸大学きゆうがくげいだいがく遺跡・清水町しみずちよう遺跡などがほぼ東西の線上に並び、縄文中期から弥生中期頃に至る石器・土器などを出している。

東部は山田やまだ郡に属してのちに山田庄の一部となり、西部は愛知郡の物部もののべ郷の一部とみられ、両郡の郡司を兼ねた尾張氏の支配下にあったが、その範囲や境界は明らかでない。壬申の乱には、区の西部山口やまぐち付近で大海人・大友両皇子の軍が激しく戦い、大海人皇子方の勝利に終わったが、大友皇子方の戦死者の墓と伝えられる古い塚跡が現橦木しゆもく町に残っている。中期以後は尾張源氏の山田氏が山田庄に勢力を張り、矢田川沿いの木賀崎きがさき長母ちようぼ寺を建立した。「延喜式」神名帳にみえる古い神社には、台地の北辺に片山神社両座、南部に物部神社(石神堂)が鎮座する。

平安末期から続いて山田氏の勢力が強かったが、まもなく衰えて、山田庄は鎌倉幕府の支配下に入った。室町時代、荘園制が崩壊し、尾張の守護職斯波氏に次いで守護代織田氏がこの地域の領主となったが、山田庄を除く台地上は丘陵や森林が深く、開発は遅れた。


東区
ひがしく

面積:五七・一三平方キロ

昭和四七年(一九七二)に札幌市が政令指定都市に移行したことで設置された。札幌市の北東部に位置し、北東部を石狩川が西流する。北と西は北区、南は中央区、南東は白石区、東は江別市と接し、豊平川が白石区・江別市との境を流れて石狩川に注ぐ。なお区の北東端部は石狩川の対岸(北岸)にあり、同所は石狩支庁石狩郡当別とうべつ町・江別市と接している。区域は石狩海岸平野の後背低地にあたる低湿地帯に展開、旧豊平川や石狩川、伏籠ふしこ(古豊平川)などによって形成された沖積低地や泥炭地からなる。南端部をJR函館本線が横断。西端の北区との境を国道五号・同二三一号が南北に通り、中央部をほぼ東西に国道二七四号、豊平川の左岸沿いに国道二七五号が通る。



ひがしなだく

面積:三〇・三六平方キロ

昭和二五年(一九五〇)に成立。市の南東部に位置し、東は芦屋市、北は北区、西は灘区、南は大阪湾に面する。六甲ろつこう山地からその南麓に延びる大阪湾岸の沖積平地に及び、西は石屋いしや川、中央部は住吉すみよし川、東は芦屋川近辺に及び灘の中心地にあたる。考古遺跡に富み、条里の痕跡を残し、山陽道の通る早くから開かれた地であった。江戸時代には兎原うはら郡に属し、大部分の村が元和三年(一六一七)に尼崎藩領となり、明和六年(一七六九)一部は幕府領となった。一時大和小泉藩領となった村もある。農業以外にも御影石を扱う石材・加工業や素麺業、中期以後は住吉川の水車を利用する絞油業・精米業、とくに酒造業が江戸送りで栄え、経済先進地を形成していた。


東区
ひがしく

面積:三九・七七平方キロ

広島市の中央やや南寄りに位置し、西南は市の中心中区および南区、北は安佐北区高陽こうよう町地区に接する。区域のうち北東部は山地で、東の安芸区境には呉娑々宇ごさそう山やふじまる山が、また北方にはふたつじよう山・木の宗きのむね山・三本木さんぼんぎ山がそびえる。西南部も山地が多いが、中区・南区との境を国鉄山陽本線および新幹線が通る。また国鉄芸備線が中央をほぼ南北に通り、市街地はこれら鉄道沿線に発達するが、西端の西区境付近や、北東部の山地中央を貫通する県道広島―上深川線沿いに、新しい大規模団地が造成されている。


東区
ひがしく

2007年4月1日:新潟市の政令指定都市移行に伴い、中央区・東区・西区・北区・江南区・秋葉区・南区・西蒲区を設置
【新潟市】[変更地名]新潟県


東区
ひがしく

2007年4月1日:浜松市の政令指定都市移行に伴い、中区・東区・西区・南区・北区・浜北区・天竜区を設置
【浜松市】[変更地名]静岡県


東区
ひがしく

2006年4月1日:堺市の政令指定都市移行に伴い、堺区・中区・東区・西区・南区・北区・美原区を設置
【堺市】[変更地名]大阪府


東区
ひがしく

2012年4月1日:熊本市の政令指定都市移行に伴い、中央区・北区・西区・南区・東区を設置
【熊本市】[変更地名]熊本県


東区
ひがしく

2009年4月1日:岡山市の政令指定都市移行に伴い、中区・東区・北区・南区を設置
【岡山市】[変更地名]岡山県

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「東区」の意味・わかりやすい解説

東〔区〕
ひがし

岡山県南部,岡山市南東部の区。吉井川,百間川の河口に位置し,南部は児島湾瀬戸内海に臨む。南東沖に浮かぶ犬島を含む。2009年岡山市の政令指定都市化に伴い区制。中心地区の西大寺は,西大寺会陽で知られる西大寺の門前町,吉井川の河港として発展。区内には戦国武将宇喜多氏ゆかりの史跡も点在する。南部の干拓地では米作が行なわれ,北部の丘陵地ではブドウ,ナシ,カキなどの果樹栽培が盛ん。沿岸部ではノリの養殖が行なわれ,吉井川河口付近では黄シジミを特産。臨海部や西大寺地区を中心に機械,金属,食品加工などの工場が立地する。大多羅寄宮跡(おおだらよせみやあと),浦間茶臼山古墳,万富東大寺瓦窯跡,大廻小廻山城跡(おおめぐりこめぐりさんじょうあと)は国の史跡に指定。JR山陽本線,赤穂線,国道2号線,250号線が通る。面積 160.53km2。人口 9万3108(2020)。

東〔区〕
ひがし

福岡県北西部,福岡市北東部の区。 1972年政令指定都市昇格に伴い区制。石堂 (御笠) 川河口以東の博多湾岸一帯を占め,海ノ中道志賀島をも含む。西端の九州大学を中心とする箱崎地区を除いて,多々良川以東はすべて 55年以後に合併された新市域で,多数の団地を中心に住宅地化が著しい。 75年多々良川河口左岸に3万t級船舶の接岸可能な大型岸壁 10バースを有する箱崎埠頭が完成,食品,木材の工業団地と運輸,倉庫などの流通関連企業多数が立地。筥崎宮香椎宮玄海国定公園に属する立花山のクスノキ原始林 (特別天然記念物) ,海ノ中道,志賀島など名所がある。面積 69.45km2。人口 32万2503(2020)。

東〔区〕
ひがし

新潟県中部,新潟市北東部の区。東部を流れる阿賀野川,北西部で日本海に注ぐ信濃川の両河川の河口の間に位置する。 2007年新潟市の政令指定都市化に伴い区制。 2005年の合併以前の旧新潟市域北東部のうち,阿賀野川以西を占める。周辺一帯は古くから港町として発展,信濃川の河口に新潟西港がある。河口付近に水底道路トンネルの新潟みなとトンネルがあり,対岸の中央区に通じている。北東部の日本海沿岸には新潟空港があり,市および県の海と空の玄関口になっている。機械,化学,繊維などの工場が数多く進出し,ジャガイモやイチゴ栽培などの農業も行なわれる。南部を JR信越本線,白新線,国道7号線,北部を国道 113号線が通る。面積 38.62km2。人口 13万4446(2020)。

東〔区〕
ひがし

熊本県中部,熊本市東部の区。北に神園山(こうぞのやま),小山山,戸島山の託麻三山,南に中央区にまたがる江津湖を擁する。北西部の北区との境を白川が流れる。2012年熊本市の政令指定都市化に伴い区制。農業,酪農が盛んでコメ,ムギなどの大規模生産が行なわれるほか,北東部ではウシ,ブタ,ウマの生産が行なわれ,熊本市の畜産の中心地となっている。南部に幕末の思想家横井小楠の家塾跡があり,横井小楠記念館として公開されている。九州縦貫自動車道のインターチェンジがあり,国道57号線が通じる。面積 50.19km2。人口 18万9524(2020)。

東〔区〕
ひがし

愛知県西部,名古屋市のほぼ中央に位置する区。 1908年区制。中小工場が多く,北東部には重機械,電機などの大工場が立地。陶磁器などの商業,貿易業者も多い。愛知文化講堂,県立図書館,徳川美術館蓬左文庫などがあり,徳川家代々の菩提寺建中寺や国の重要文化財の木造無住国師坐像などを安置した長母寺もある。西部は名古屋高等裁判所を中心にオフィス街が広がる。大曾根地区は JR中央本線,名古屋鉄道瀬戸線,地下鉄が集まり,北東部のターミナルとして発展。 1997年にナゴヤドームが完成。面積 7.71km2。人口 8万4392(2020)。

東〔区〕
ひがし

大阪府中西部,堺市中東部の区。 2006年堺市の政令指定都市化に伴い区制。区域には農地と灌漑用のため池が点在し,田園風景が広がる。南西部を通る西高野街道 (→高野街道 ) 沿いに集落が発達し,西部の関茶屋付近には当時の町並みが残る。北西部にハナショウブ園で知られる白鷺公園がある。南海電気鉄道高野線,国道 310号線が通る。面積 10.49km2。人口 8万5043(2020)。

東〔区〕
ひがし

静岡県西部,浜松市南東部の区。天竜川の下流西岸に位置する。 2007年浜松市の政令指定都市化に伴い区制。中心市街地の東に隣接し,新旧住宅地や大型商業施設が立地する。機械,金属,繊維などの工場が数多く進出している。 JR東海道本線,遠州鉄道,国道1号線,152号線が通じ,東名高速道路のインターチェンジがある。面積 46.29km2。人口 12万9356(2020)。

東〔区〕
ひがし

北海道中西部,札幌市の北東部を占める行政地区。 1972年区制。 JR函館本線以北,札幌の市街地を南北に貫く創成川以東,および豊平川以西の区域で,大部分が低平な石狩平野から成る。函館本線沿いに機械,印刷,醸造,製菓など各種の工場が立地。南西部は市街地区域で,その周辺に住宅地が拡大。北部に北海道内の航空路線の一部を受持つ丘珠 (おかだま) 空港がある。空港の東を流れる伏篭 (ふせご) 川の流域は,かつてタマネギの産地として知られた。面積 56.97km2。人口 26万5379(2020)。

東〔区〕
ひがし

広島市中東部の区。 1980年区制。太田川,猿猴川 (えんこうがわ) の左岸を中心に,住宅地区を形成。北部の馬木,福田は園芸植木の産地で苗木を育てる畑が多く,緑化センター・県立緑化植物公園がある。南の矢賀地区は在来線や新幹線の車両基地。牛田新町にある不動院は古刹で金堂は国宝に指定。北端を山陽自動車道が通る。面積 39.42km2。人口 11万9353(2020)。

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