春別川(読み)しゆんべつがわ

日本歴史地名大系 「春別川」の解説

春別川
しゆんべつがわ

別海町北部を流れる二級河川。上春別原野の標高一〇〇メートル地域に源を発して東へ流れ、黄金こがね富野とみの中春別なかしゆんべつの集落を経て野付のつけ湾の南方の春別で根室湾に注ぐ。流路延長四三・五キロ(うち指定区間三三・五キロ)、流域面積一四一・八平方キロ。蛇行して下流は低湿地(泥炭層)を形成。国道二七二号が春別川を越える付近(黄金地区よりやや下流)では非対称谷(北向きの右岸が崖で左岸が緩斜面の地形、寒冷地の特徴)がみられる(別海町百年史)。また河口は北方へ曲流していて氷結しにくく、野付湾結氷時に多い時で約一万羽のオオハクチョウが移動してくる。河口左岸の高台は白鳥台とよばれ、二月中旬に行われる白鳥祭は観光客で賑わう。前近代に川名はシュウベツ(「東行漫筆」文化六年四月晦日条)、シュンヘツ(「行程記」など)などとみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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