別海町(読み)べつかいちよう

日本歴史地名大系 「別海町」の解説

別海町
べつかいちよう

面積:一三二〇・一七平方キロ(境界未定)

昭和四六年(一九七一)四月、野付のつけ別海村が町制を施行して成立。根室支庁管内南部にあり、東は根室海峡根室湾に面し、北東部には野付半島が突出している。南は根室市および釧路支庁管内厚岸あつけし浜中はまなか町・厚岸町、北は標津しべつ標津町・中標津なかしべつ町、西は釧路支庁管内川上かわかみ標茶しべちや町に接する。町域の大部分根釧こんせん台地上にあり、北西高台の湧水水源とする大小の河川が摩周ましゆう火山灰の原野を蛇行して緩やかに東流し、西別にしべつ川・床丹とこたん川は根室湾へ、春別しゆんべつ川・戸春別としゆんべつ川・九虫くむし川・飛雁とぴかり川・当幌とうほろ川は野付湾へ、風蓮ふうれん川、ヤウシュベツ川、ポンヤウシュベツ川は南東部にある風蓮湖に注ぐ。野付湾はエビ状に曲がった分岐砂嘴の野付半島にかかえこまれた湾で、白鳥の飛来で有名。野付半島を含む一帯は昭和三七年に野付風蓮道立自然公園の指定を受けている。気候は年平均気温が摂氏六度前後、年間降水量は一〇〇〇ミリ前後、最深積雪量は約一メートル。夏は降雨が少なくて濃霧曇天が多く、南西の風が吹く。秋は晴天が多く、南東の風が吹く。初冬には北風、冬から春にかけては北西の風で晴天が多い。沿岸地域では六―八月に海霧が侵入し晴天が少ない。これに対し冬に降雪は少ないが凍土は三〇―五〇センチに及ぶ。風蓮湖畔から海岸線に沿って国道二四四号が北上し、ほぼ中央を西別川に沿って東西に国道二四三号、西部北東から南西に国道二七二号が走る。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「別海町」の意味・わかりやすい解説

別海〔町〕
べつかい

北海道東部,根室湾に面する町。 1971年町制。地名はアイヌ語ペツカイユ (川の折れ曲っているの意) に由来。中心集落は別海 (旧西別) 。町域の大部分は根釧台地で,第2次世界大戦後北海道総合開発事業の一環として北東部の富岡地区に大規模な農場,根釧パイロットファームが建設された。さらに 73年頃より,東部に新酪農村の建設が進められ,農地の造成,農業用水・道路の整備が行われた。乳牛の飼育を中心とした酪農が主産業で,サケ・マス漁,ホタテガイ養殖も行われる。東部海岸に風蓮湖,尾岱沼野付崎があり,野付風蓮道立自然公園に属する。国道 243号線,244号線,272号線が通る。面積 1319.63km2。人口 1万4380(2020)。

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