春方(読み)ハルヘ

デジタル大辞泉 「春方」の意味・読み・例文・類語

はる‐へ【春方】

後世は「はるべ」》春のころ。春。
「―には花折りかざし」〈・一九六〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「春方」の意味・読み・例文・類語

はる‐べ【春方】

  1. 〘 名詞 〙 ( 古くは「はるへ」 )
  2. 春の頃。春さき。春。《 季語・春 》
    1. [初出の実例]「波流敝(ハルヘ)咲く藤の末葉のうら安にさ寝る夜そなき子ろをし思(も)へば」(出典万葉集(8C後)一四・三五〇四)
  3. 転じて、全盛時期
    1. [初出の実例]「今をはるべの太夫しょく」(出典:洒落本・淫女皮肉論(1778)深川の密談)

はる‐つ‐かた【春方】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「つ」は「の」の意の古い格助詞 ) 春のころ。春の時節
    1. [初出の実例]「春つかた、さもものせん」(出典:蜻蛉日記(974頃)中)

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