デジタル大辞泉
「末葉」の意味・読み・例文・類語
うら‐ば【▽末葉】
草木の茎や枝の先のほうの葉。うれば。⇔本葉。
「池の辺の松の―に降る雪は五百重降り敷け明日さへも見む」〈万・一六五〇〉
すえ‐ば〔すゑ‐〕【末葉】
1 草木の先の方にある葉。うらば。
2 子孫。末孫。まつよう。
「竹の園生の―まで、人間の種ならぬぞやんごとなき」〈徒然・一〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
Sponserd by 
まつ‐よう‥エフ【末葉】
- 〘 名詞 〙
- ① 末孫。末裔。後裔。ばつよう。
- [初出の実例]「末葉多列二槐庭一兮栄顕、臣之居二三公一者」(出典:本朝文粋(1060頃)四・為入道前太政大臣辞職第三表〈大江匡衡〉)
- [その他の文献]〔急就篇‐焦滅胡注〕
- ② 末の時代。末世。末代。〔魏志‐高堂隆伝〕
- ③ 末年。ある区切りの終わりに当たるころ。
- [初出の実例]「十九世紀の末葉から顕微鏡写真の方法が考案され」(出典:雪(1938)〈中谷宇吉郎〉二)
- ④ 物事の大事でない部分。
- [初出の実例]「されどわが『この願』よりすれば悉く末葉なり幻影を追へるなり」(出典:岡本の手帳(1906)〈国木田独歩〉)
すえ‐ばすゑ‥【末葉】
- 〘 名詞 〙
- ① 草木の枝や茎の先端にある葉。こずえの葉。うらば。
- [初出の実例]「いかにせむ風にみだるる荻の葉の末ばの露にことならぬみを」(出典:いほぬし(986‐1011頃))
- ② 転じて、子孫。末孫。末裔(まつえい)。まつよう。
- [初出の実例]「竹の園生の末葉まで、人間の種ならぬぞやんごとなき」(出典:徒然草(1331頃)一)
- ③ 終わり頃。末端。
- [初出の実例]「その年の神無月、すゑはのころになりければ」(出典:幸若・笛之巻(寛永版)(室町末‐近世初))
うれ‐わわら‐は【末葉】
- 〘 名詞 〙 先の方の乱れそそけた葉。
末葉の補助注記
「万葉‐一六一八」の「玉に貫き消たず賜(たば)らむ秋萩の宇礼和
良葉(ウレワワラは)に置ける白露」の訓であるが、「うれわわらばに」で、葉先がたわむばかりにの意とする説、「
」を「久」の誤字として、「うれわくらばに」で、白露が秋萩の末に特に際立って置いているさまとする説などがある。
うら‐ば【末葉】
- 〘 名詞 〙 草木の茎や枝の先端の葉。こずえの葉。⇔もと葉。
- [初出の実例]「上(ほ)つ枝(え)の 枝の宇良婆(ウラバ)は 中つ枝に 落ち触(ふら)ばへ 中つ枝の 枝の宇良婆(ウラバ)は」(出典:古事記(712)下・歌謡)
ばつ‐よう‥エフ【末葉】
- 〘 名詞 〙 末孫。末裔。後裔。まつよう。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
- [初出の実例]「越後の国には余五将軍が末葉(ハツヨウ)城太郎助長、同四郎助持等は」(出典:屋代本平家(13C前)六)
うれ‐は【末葉】
- 〘 名詞 〙 草木のすえの方にある葉。うらば。梢葉。
- [初出の実例]「初雪の窓の呉竹ふしながらおもるうれはのほどぞ聞ゆる」(出典:拾遺愚草員外(1240頃))
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
Sponserd by 
普及版 字通
「末葉」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
Sponserd by 