朝日日本歴史人物事典 「春田永年」の解説
春田永年
生年:宝暦3(1753)
江戸中期の有職故実家。通称は播磨。字,静甫,甲寿。号は平山,寿廉堂。幕府御用具足師の家に生まれ,家職を継いだ。清水浜臣に古典を学び,柴野栗山,住吉広行,三輪陽典らと親しかった。祖父故明が幕命を奉じて諸国の社寺旧家の古武具の調査模写に従事,徳川吉宗の『延喜式』所載古器物の調査復元に参画して家の学を形成し,永年がそれを発展させた。特に甲冑の故実に精通。著書『温古〓彙』(染韋の絵様集成の図録を解説),『甲組類鑑』『延喜式工事解』など。
(白石良夫)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報