化学辞典 第2版 「晶析装置」の解説
晶析装置
ショウセキソウチ
crystallizer
晶析器,結晶缶ともいう.溶液から結晶を分離する装置で,晶出の推進力である溶液の過飽和度をいかにしてつくり出すかが,その主眼である.その方法としては,
(1)溶媒の蒸発,
(2)溶液の冷却,
(3)両者の組合せ,および
(4)化学反応により晶出物質濃度を増大させる,
などがある.冷却よりも蒸発のほうが伝熱面への過度の晶出によるトラブルが少ない.溶液の供給および結晶の取り出し法により,回分式,半連続式,または連続式に分類される.工業的な大型装置としては,連続操作を行い結晶粒径の制御が可能なクリスタルオスロー型やD.T.B.(draft-tube baffle)型が多く用いられている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報