化学辞典 第2版 「連続操作」の解説
連続操作
レンゾクソウサ
continuous operation
化学装置の操作は,連続操作,半連続操作,および回分操作に分類できる.連続操作は,物質が一定の速度で連続的に装置内に流入・流出している場合で,装置内の諸条件はつねに一定の状態に保たれている.生産の規模が大きい場合には,連続操作を採用して制御技術を広く活用すると,生産量のわりには人手を要しないので,固定設備費がかさむにもかかわらず連続操作が有利となる.これに対して,回分操作は,一度原料を装置に仕込み,これを一定時間ごとに取り出す場合で,操作が不連続であるため,一般に装置の運転管理が複雑となり,人件費も多くかかるので大量生産には不適当である.しかし,高価な製品を複雑な操作で小規模に生産する場合は,固定設備費が少なくてすむので有利なこともある.半連続操作は,回分操作と連続操作との組合せとみなすことができる.すなわち,一定時間装置内に仕込んだ物質と,一定の速度で連続的に装置内に流入・流出する物質との間で熱移動,物質移動,化学反応を行う場合である.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報