暖簾口(読み)ノレングチ

デジタル大辞泉 「暖簾口」の意味・読み・例文・類語

のれん‐ぐち【×簾口】

歌舞伎大道具で、民家などの室内の正面奥に設けられた、暖簾をかけてある出入り口

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精選版 日本国語大辞典 「暖簾口」の意味・読み・例文・類語

のれん‐ぐち【暖簾口】

  1. 〘 名詞 〙 歌舞伎の大道具の一つ屋内の正面奥、押入れ鼠壁の間に設けた暖簾がかけてある出入口。また一般に、そのような所。のうれん口。
    1. [初出の実例]「ト合ひ方になり、皆々ワヤワヤ云うて向うへ入る。正作も暖簾口へ入る」(出典:歌舞伎・彩入御伽草(1808)小平次内の場)

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世界大百科事典(旧版)内の暖簾口の言及

【歌舞伎】より

…能の一畳台を模した。 暖簾口(のれんぐち)大道具用語。民家の場面で屋体の正面に設ける類型的な出入口。…

【暖簾】より

…このため絹地で友禅染などの華やかな模様が染め付けられているものが多い。江戸時代の町家では寝室や納戸の入口には必ず暖簾をかけたので,芝居の大道具用語でもこれを暖簾口という。こうした内暖簾の風習は現在でも秋田の本庄や北陸の金沢に残っており,嫁入りには美しい部屋暖簾を持参し,婚礼や祭りの日には夫婦の寝室にかけている。…

※「暖簾口」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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