ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「曾野綾子」の意味・わかりやすい解説
曾野綾子
そのあやこ
小説家。本名,三浦知寿子。 1954年聖心女子大学英文学科卒業。在学中に作家三浦朱門と結婚。 54年に『遠来の客たち』が芥川賞候補にあげられ出世作となった。この年『バビロンの処女市』『海の御墓』などで注目を集めた。ほかに半自伝体の長編『黎明』 (1955~56) ,不眠症の女をヒロインとする『砂糖菓子の壊れるとき』 (65) ,第2次世界大戦末期の沖縄の女学生の悲劇を描いた『生贄の島』 (69) ,東南アジアに舞台を求め,永遠と無常の対立を描いた『無名碑』 (69) ,カトリック信仰の深さを示す『不在の部屋』 (76~78) ,『神の汚れた手』 (79) などがある。白内障で失明したが手術に成功し作家活動を続ける。
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