最善寺(読み)さいぜんじ

日本歴史地名大系 「最善寺」の解説

最善寺
さいぜんじ

[現在地名]福山市寺町

寺町筋の南側、一心いつしん寺の東にある。光耀山と号し、真宗大谷派。本尊阿弥陀如来。中国地方の真宗弘通に努めた明光が沼隈郡山南さんな(現沼隈町)に建立した光照こうしよう寺内に、明光に随行した弘角性尊が宝治元年(一二四七)一坊を創立したのに始まり、その後上山南の岡田かみさんなのおかだ、沼隈郡早戸はやと村・神島かしまと転じ、元和六年(一六二〇)福山城開城とともに城下神島町に移転、さらに宝永元年(一七〇四)に現在地に移転した。光照寺の祐然が宝暦七年(一七五七)に書いた光照寺縁起(「備陽六郡志」所引)に「明師之従者有新屋苅屋弘角者(中略)弘角始移岡田早戸等之所々、後到福山、創一宇、名最善寺」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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