月輪寺薬師堂(読み)がちりんじやくしどう

日本歴史地名大系 「月輪寺薬師堂」の解説

月輪寺薬師堂
がちりんじやくしどう

清涼山と号し、月輪寺の抱えであるが、堂は文治五年俊乗房重源の再興したものと伝え、重要文化財。

現在の建物は、桁行五間、梁間四間、一重・寄棟造・茅葺で、構造様式や手法・材質などより文治年間の再興と考えられる。創建の時正面三間、側面二間の堂宇であったのを、文治年間の再興の折に五間、四間の堂に改められたと推定されている。鎌倉末期から室町時代にかけて小補修が行われているが、内部の改造程度であったらしい。

寛文三年(一六六三)に大規模な修理があり、内陣四周や、小屋組の部材がすべて取り替えられているが、現在、県下最古の建造物とされ、鎌倉期の剛健な美しさがよく保たれている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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