月輪寺(読み)がつりんじ

日本歴史地名大系 「月輪寺」の解説

月輪寺
がつりんじ

[現在地名]右京区嵯峨清滝月ノ輪町

愛宕あたご山東側の大鷲おおわし峰山腹にあり、鎌倉山と号し、天台宗。本尊阿弥陀如来。「つきのわでら」ともいう。愛宕五山寺の一つで、天応元年(七八一)慶俊の開創と伝えられる(愛宕山縁起)。五山寺の第一である愛宕山白雲はくうん寺の福寿ふくじゆ院に属した(雍州府志)。寺号は開基の際出土した宝鏡に「奇観自在、照体普弥綸、仏祖大円鑑、人天満月輪」の文字が刻まれていたことから命名されたという(山城名勝志)


月輪寺
がちりんじ

[現在地名]徳地町大字上村 蔵場

島地しまじ川の東、山裾にあり、曹洞宗、願成山と号し本尊観世音菩薩

寺伝によれば文治五年(一一八九)に俊乗房重源が創建し、承元二年(一二〇八)に、この付近一帯の得地とくじ庄の領主であった九条兼実の通称月輪殿にちなみ月輪寺と号したという。長禄四年(一四六〇)六月一日付の三浦家文書に「防州上得地之村月輪寺院主職」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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