木戸満範(読み)きど・みつのり

朝日日本歴史人物事典 「木戸満範」の解説

木戸満範

生年生没年不詳
室町時代武将。木戸氏は清和源氏新田氏の流れ。鎌倉公方足利持氏重臣。『鎌倉大草紙』の記すところによると,応永23(1416)年上杉禅秀が持氏に対して反乱を起こした際,「持氏はおりふし御沈酔これあり,御寝なりけるに,木戸将監満範御座近くに参り驚かしたてまつる」と,禅秀の反乱を告げて,持氏を御所から逃している。木戸氏は南北朝時代から鎌倉府に仕えていたらしく,『太平記』巻39にも木戸兵庫助なるものが鎌倉方として活躍していることがみえる。

(伊藤喜良)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「木戸満範」の解説

木戸満範 きど-みつのり

?-1416 室町時代の武将。
鎌倉公方(くぼう)足利持氏(もちうじ)の側近。応永23年持氏邸が上杉氏憲(うじのり)の夜襲をうけた際(上杉禅秀の乱),持氏の脱出をたすける。小田原で持氏と別れ別れになり,行方を追って伊豆(いず)国清(こくせい)寺(静岡県)にいたるが,氏憲に味方する狩野介らにおそわれ,同年10月10日討ち死にした。通称は将監(しょうげん)。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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