ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フェリクス5世」の意味・わかりやすい解説
フェリクス5世
フェリクスごせい
Felix V
[没]1451.1.7. ジュネーブ
教皇エウゲニウス4世(在位 1431~47)の対立教皇(在位 1439~49)。サボイア伯(在位 1391~1416),のちサボイア公(在位 1416~40)アメデオ8世(→サボイア家)。1400年代の初めに近隣に領土を拡大し,1416年にのちの神聖ローマ皇帝ジギスムント(在位 1433~37)によって公爵位に引き上げられた。1434年にリパイユの修道院に隠退。しかし,バーゼル公会議と教皇エウゲニウス4世が対立し,教皇と敵対していた高位聖職者たちは,隠退していたアメデオ8世を,フェリクス5世として教皇に選出した。1449年,フランス王,イギリス王,シチリア王の圧力で退位し,晩年の 2年間は枢機卿(→カーディナル)として過ごした。最後の対立教皇。
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