日本大百科全書(ニッポニカ) 「木曽岬」の意味・わかりやすい解説
木曽岬(町)
きそさき
三重県北東端、桑名郡(くわなぐん)にある町。1989年(平成1)町制施行。木曽川河口に位置し、1889年(明治22)に木曽川デルタの最先端の意で村名が定められた。1625年(寛永2)に北端の加路戸(かろと)新田の開発以来次々に干拓新田が加えられた木曽川と鍋田(なべた)川に囲まれた輪中(わじゅう)であるが、1959年(昭和34)の伊勢湾(いせわん)台風後、鍋田川が締め切られて愛知県と陸続きとなった。国道23号(名四国道)で名古屋へ近く、JR関西本線、近畿日本鉄道名古屋線弥富駅よりバスがある。米作が中心であるが、トマトなどの温室など施設園芸が盛んで、観葉植物の栽培も行われている。海岸ではノリ養殖が行われる。名古屋市のベッドタウンとして人口が増加した。面積15.74平方キロメートル(境界一部未定)、人口6023(2020)。
[伊藤達雄]
『『木曽岬村史』(1969・木曽岬村)』▽『『木曽岬町史』(1998・木曽岬町)』