木本領家村(読み)このもとりようけむら

日本歴史地名大系 「木本領家村」の解説

木本領家村
このもとりようけむら

[現在地名]大野市木本このもと

清滝きよたき川扇状地の扇頂部に位置し、北は木本野このもとのを経て上据かみしがらみ村や中据村、西南木本地頭このもとじとう村を経て宝慶寺ほうきようじ村。また南方笹又ささまた峠を越えると若子わかご村。

長承二年(一一三三)六月一四日の官宣旨案(醍醐雑事記)に、小山おやま郷内の一村として「木本小山村」がみえる。また正安元年(一二九九)一〇月一八日付沙弥知円他寄進状(宝慶寺文書)に「越前国大野郡小山庄木本郷内宝慶寺敷地事」とあり、その四至に「限南領家方堺」とあり、この時すでに木本は領家方・地頭方に分れていたと思われる。永享一二年(一四四〇)四月の春日社領越前国大野郡小山庄田数諸済等帳(天理図書館蔵)によると「木本郷領家方田数御年貢等事」として、野名・重安名・国末名・国安名・中村名の五名計三町三〇歩と、算田名・公文名計三町八段大六〇歩をあげ、さらに仏神田として阿弥陀堂・篠蔵神田・春日神田など計一町を記す。

なお「宝慶寺田弐段半」とあり、ほかに永正元年(一五〇四)一二月二五日の宝慶寺寺領目録(宝慶寺文書)には「玉岩新寄進之分」のうちに「山口銭木本地頭方分 札銭 玉岩御判在」「木本地頭領家ヨリ 分米拾石 貞景御判在」などとある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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