木鉢村(読み)きばちむら

日本歴史地名大系 「木鉢村」の解説

木鉢村
きばちむら

[現在地名]長崎市木鉢町

西泊にしどまり村の西、長崎浦口の北岸にあたり、神崎こうざき鼻が突出する。文応元年(一二六〇)一一月六日の平兼俊譲状写(福田文書)福田ふくだ村と手隈てぐま村の四至のうち東の「神崎ノヒタヲ分、草富カキリ」とあるのは当地と考えられる。一六一四年(慶長一九年)バテレン追放による福田からの追放に伴い、パードレらの逃亡などを監視するため、福田のほか、深堀ふかほり・木鉢Quimbachi兵隊(計二千人余)が派遣されたという(アビラ・ヒロン「日本王国記」)。江戸時代は幕府領長崎代官支配で、正保国絵図に木鉢村として高三二石余。正保四年(一六四七)六月、マカオのカリアン船二艘が伊王いおう(現伊王島町)沖から長崎に入津、この際「外木鉢」に陣所が置かれ、人数一万一千一三〇人余、水主共船数一三三艘が配された。肥後熊本藩の担当。九州諸大名の派遣した船で「神崎女神之間百艘之船ニテ張切厳重ニ警衛」している(香焼町郷土誌)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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