未開美術(読み)みかいびじゅつ

改訂新版 世界大百科事典 「未開美術」の意味・わかりやすい解説

未開美術 (みかいびじゅつ)

いわゆる未開民族美術に対して用いられる呼称で,〈原始美術〉とも訳されるプリミティブ・アートprimitive artの訳語。未開美術といっても単一の様式があるわけではなく,それぞれ民族社会によって固有の発展を見せ,固有の性質を有している。そこで,部族社会の美術という意味から,部族美術という呼称が用いられたり,未開美術の前に〈いわゆるso-called〉をつけて用いられたりする。
先史美術 →部族美術
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 重信 木村

世界大百科事典(旧版)内の未開美術の言及

【部族美術】より

…部族美術はこれまで〈未開美術(プリミティブ・アート)〉とも呼ばれてきたが,〈未開〉という語に事実の裏づけがなく,定義があいまいであるため,最近ではこの名称が用いられる。しかし部族美術は一つの現象をさすわけではなく,互いに異なる多種多様な様式と性格を有している。…

※「未開美術」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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