本五島町(読み)ほんごとうまち

日本歴史地名大系 「本五島町」の解説

本五島町
ほんごとうまち

[現在地名]長崎市五島町・樺島町かばしままち元船町もとふなまち大黒町だいこくまち金屋町かなやまち恵美須町えびすまち万才町まんざいまち

いま町の西、岩原いわはら川河口の左岸にある長崎うち町の一ヵ町で、船手に属した。町並はほぼ南北に形成され、南は樺島町に通じる。天正六年(一五七八)頃ルイス五島玄雅の一族で、五島から来住して長崎に残留した一五〇人余により五島町が成立したともいう。同一三年頃当町の西手に浦五島うらごとう町が起立したことに伴い本五島町と改称したというが、その公称は後代であろう。慶長二年(一五九七)をはじめ寛永二〇年(一六四三)・正保三年(一六四六)などに五島町衆が伊勢参宮に赴いている(「御参宮人抜書」橋村家文書)。元和八年(一六二二)長崎ロザリオ組中連判書付に「五嶋町Goto machi」のLuisが署名、また「大野ふらんしすこ」「またれいな」「りあのる」、後藤町として「まりや」「まるた」らも署名している。寛永一九年の平戸町人別生所糺によれば平戸町の渡辺忠兵衛の父は豊前生れで慶長五年「長崎五島町」に来てキリシタンになったが、寛永六年から同九年まで長崎奉行であった竹中采女正のときに転び、禅宗晧台こうたい寺を請寺とした。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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