札木町(読み)ふだぎちよう

日本歴史地名大系 「札木町」の解説

札木町
ふだぎちよう

[現在地名]豊橋市札木町

ほん町の東に続く表町。吉田宿惣町の高札場が町の東の角、東海道の北側の大手門おおてもん通にあったのにちなむ町名。寛延三年(一七五〇)の吉田二十四町差出帳(橋良文庫蔵)によると高三二石余、戸口は七一軒・四九八人、うち男一九六・女三〇二である。伝馬役は三二匹の割当であった。吉田宿の中心にあたり、享和二年(一八〇二)の東海道御分間ニ付当宿方書上控帳によれば、本陣二、脇本陣一が置かれていた。

明和九年(一七七二)板行の「山家鳥虫歌」に載る「吉田通れば二階から招くしかも鹿の子の振り袖が」は当地といわれ、文政七年(一八二四)板行の「誹風柳多留」に「吉田宿皆あをむいて通るなり」とあるように、多くの旅籠屋が置かれていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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