朽田庄(読み)くちたのしよう

日本歴史地名大系 「朽田庄」の解説

朽田庄
くちたのしよう

現在の阿波町勝命かつみようから市場いちば大俣おおまた上喜来かみぎらいなどの一帯に比定される庄園。久千田庄とも記す。「吾妻鏡」文治二年(一一八六)六月九日条に源頼朝の上奏に対する勅答として「一、所々下文事、各分給了、但為保猶有歎申旨、阿波国久千田庄者、父為清法師相伝領也、何有他地頭哉、子細見折紙訖」とあり、歴代阿波守を勤めていた高階家一族の為保が地頭職設置に対して院に訴え出たことが知られる。隣接する秋月あきづき庄もこの当時宣陽門院の所領の一つであったことから、宣陽門院(覲子内親王)の母である高階栄子を通じて高階家が当地に関与することになったものと思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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