杉ヶ越
すぎがごえ
日之影町と大分県南海部郡宇目町の境界に位置する峠。「日向地誌」では杉ノ越、一名木裏越と記されている。北の傾山から南の新百姓山に連なる尾根の鞍部で、標高は約九三〇メートル。日之影町の中心部から五ヶ瀬川の支流日之影川の谷沿いに北上し、峠のトンネルを越えると北川水系の落水川の谷を下り木浦鉱山に至る。峠に奥村神社があり、旧称を杉越大明神といった。近世には毎年七月から九月まで道塞がりといい僧侶・婦人や前髪のある男性、太鼓などの鳴物、梨・柿・茄子などを持った者の通行を禁じていたという。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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