李鼎祚(読み)りていそ(その他表記)Lǐ Dǐng zuò

改訂新版 世界大百科事典 「李鼎祚」の意味・わかりやすい解説

李鼎祚 (りていそ)
Lǐ Dǐng zuò

中国,唐代の学者。資州(四川省)の人で,天宝(742-755)以後の人と推定されるが,生没年不詳。〈易〉に関する古来の諸解釈を集めた《周易集解》の著者としてのみ知られる。この書には,子夏以下,漢代の京房,馬融鄭玄(じようげん),三国魏の何晏(かあん),王粛王弼(おうひつ),東晋の干宝から,唐の孔穎達(くようだつ)に至る35家の解釈が集められている。魏・晋以降の老荘思想に基づく王弼らの易解釈の盛行で,漢代易学の伝統が絶えたため,易研究史上,この書のもつ価値はきわめて高いとされる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 愛宕

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android